「三大随筆」

 最近、高校生用の文学史の教科書を見る機会があった。どの教科書が良いか、比較検討してみた。ポイントは「方丈記」。

 見る本、見る本、ことごとく、「方丈記」は《随筆》である、 「枕草子」「方丈記」「徒然草」の《三大随筆》の流れと記述されている。

 奥付をみると、初版1984年とある本もある。文学史の教科書は、自分が高校生の頃の記述のままである。学問の進歩は、何一つない。いや、学問の進歩が何一つないのではなく、教科書の記述によって、知識が固定化され続けている。

 最近の高校の日本史の教科書は、新しい学問の成果が取り入れられ、20年前の教科書と大きく様変わりしている。

 学問は進歩する。進歩のない学問を、丸暗記させられる「愚かさ」。それによって、学問の進歩も閉ざされている。

 「方丈記」は本当に《随筆》なのか。文庫本を手にとって、自分の頭で考えてみれば、答えは明らかなのに。

 固定観念に縛られる、学問の進歩が阻害される。これは「受験」の功罪というものだろう。


           《 『方丈記』関連記事 》

1)国語の教科書の間違い          http://kiyosige.at.webry.info/201808/article_9.html
2)『方丈記』の作者は? https://kiyosige.at.webry.info/201102/article_15.html?reload=2019-09-03T13:53:18
3)学問の停滞、消える学問「国文学」   http://kiyosige.at.webry.info/201306/article_3.html
4)方丈記について、最近考えていること。  http://kiyosige.at.webry.info/201701/article_1.html
5)『方丈記』はつまらぬ駄文なのか (大槻義彦元早稲田大学教授のブログから)
                           http://kiyosige.at.webry.info/201307/article_3.html 
6)『方丈記』は「随筆」なのか?       http://kiyosige.at.webry.info/201701/article_5.html
7)『方丈記』は「随筆」ではない。      http://kiyosige.at.webry.info/200901/article_2.html 
8)昭和の時代の受験の知識「三大随筆」の誤りを正す。 https://kiyosige.at.webry.info/201909/article_1.html
 
9)方丈記の「無常観」について       http://kiyosige.at.webry.info/201605/article_6.html

10)随筆『徒然草』の作者は?         http://kiyosige.at.webry.info/201802/article_5.html

■蓮胤の「方丈記」論_関係記事一覧 https://kiyosige.at.webry.info/201909/article_8.html

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この記事へのコメント

通信の仙人
2017年09月01日 17:03
『枕草子』は「草子」である。『徒然草 』は「草(草子)」である。それに対して、『方丈記』は「記」である。書名、名称は、作者名同様疎かにしてはいけないものである。この「草子(草)」と「記」の書名の違いについて、きちんと理解している国語教師は少ない。『方丈記』は「随筆」ではないと、疑問に気づいた生徒は、近くの国語教師に尋ねて見るとよい。その違いを理解していて、明確にその違いを説明してくれる国語教師は少ないものである。勿論、この違いが分かっていない教師は、決まって『方丈記』を「随筆」といい、「三大随筆」と覚えろと受験の知識を注入してくれるはずだ。

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